★ブルーの彼方★
「洋真の言ってた通りだね。



この子、私に似てる」



 余裕そうに背筋をピンと伸ばし、私の前へとやってきた。





 私に似てる……あっ! えっ? えぇ?!



そういえば、誰かに似てる。と思ってたけど…。


目が特に似てるのかも…


二重のぱっちりとした感じといい、鼻は彼女の方が高い。



でも、全体的に私に似てる。



こんなことって、あるんだ……信じられない。



世の中自分にそっくりな顔の人が、五人いるって話、聞いたことあるけど。



彼女は化粧はちょっと濃いけど、ミニがよく似合う綺麗な足をしてる。



十センチヒールのあるパンプスをはきこなし、木村君の隣に並んだ。



カールしている髪が優雅に揺れてた。



木村君はやっぱりこういう、女の子らしい人が好きだったんだ…。



高いヒールの靴は、はきこなせない。



私がどんなに頑張っても、こんな風になれる自信もない。
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