★ブルーの彼方★
「前はあんなじゃなかったのにな…」



 私は空から降り続く、雨粒を見つめ言った。



「前はって?



どういうこと?」



 了はこちらを見つめ言った。





 私は中学のころ江利と同じ人を好きになり、その人とつき合ってしまった話をした。



「あの子何でいつも、あんなに感じが悪いんだろう…って思ってたけど、そういうわけだったんだ。



理由がなくて、あんな態度とらないよね。



でもさ、もうそんな前の話、根に持たなくてもいいのにね」



「いや、憎まれても仕方ないんだと思う。



それだけのこと、しちゃったし」





 今でも後悔をすることがある。



どうしてあの時、友情よりも恋愛を選んだのか…


今更どうにも出来ないことなんだけど。



もしも…もしもあの時別の選択をしてたら…江利と今でも楽しく一緒にいられたかな?
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