★ブルーの彼方★
バイト先のロッカーで、エプロンを着け髪の毛を整えようと、ロッカーの扉に装着された鏡に目を向けた時だった。
ちょうど江利が更衣室へ入ってきた。
よく、バッグが当たるから、よけなくちゃ…と思ってよけた。
その時、鏡に釘付けになった!!
どっかで…
どっかで……
私は振り返り、江利のバッグをじっと見つめた。
「おはよ」
無愛想に、珍しく江利からあいさつをしてきた。
「お……」
私はその後の言葉が、口から出てこなくなった…。
私はじっと、バッグをにらむようにして見つめた。
江利は怪訝そうな顔をして、一瞬こちらを見たけど、すぐに支度をして出ていってしまった。
私はそっと、Gパンのポケットから、さっき拾ったタグを取り出した。