★ブルーの彼方★
「ちょっと夏季、そこ違うから!」



 ぼーっとしながら、品出しをしてたら江利に声を掛けられた。



「えっ?」



 驚いて江利の顔を、じっと見つめてしまった。


「そこ、間違ってるから。



ついさっき言われたじゃん!



新商品をそこに並べるから。



って店長が言ってたじゃん!



ったく、何聞いてんだか」



 口調は厳しいけど、考えてみれば昔も今も、江利はいつだって、私を助けてくれている。



困っていると、要領よくカバーしてくれていた。



先生や店長、先輩に見つからないように。
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