★ブルーの彼方★





 帰りの支度をロッカーでしていると、



「お疲れ〜」



 と、江利が私に向かって言った。





 スッゴい自然に。



すると、それにつられるように、田口さんも西山さんも「お疲れ」と言った。



「おっ……お疲れ」



 私は三人から言われるなんて、かなり久々な気がしてた。



バイトに入りたての頃は、ちゃんと挨拶してたし。



ちょっとは会話もしてた。



でもだんだんと、話をしなくなっちゃったんだ。




 もう一度、江利のバッグを見つめたけど、やっぱりタグはない。





 タグを江利に返してみたら、どんな反応をするんだろう?



タグを見つめて思った。


やっぱりさっきみたいに、平然とした態度でいるのかな?
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