★ブルーの彼方★
「どういうこと?」



 私はまっすぐに母を見つめて言った。





 しばらく、重たい沈黙が続いた。



「お母さんの…



再婚しようとしてた人の奥さん。



だと思う。



…不倫…だったから。



ちゃんと彼、離婚してなかったから」



 そう、母は言った。



「前々から、会社に何度も、嫌がらせの電話がかかってきてたし。



さっき電話口で、うちの人を返して!!



って怒鳴り声がしたから」



「そう…だったんだ…」


 私はどう反応していいのか、戸惑ってしまった。



暗い気持ちになる。
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