憧れの恋
ハジマリ
中2の夏休み前。
事件は起こった―――――――。
「・・・ぇ、郁絵ぇぇぇ!」
「はぃ、何っ!」
「はぃ、何っ!・・・って、おかしいでしょ」
「ははは・・・」
今、出てきた「郁絵」。
これがあたし「遠桐 郁絵(えんどう いくえ)」。
そして声をかけてきたのが、
最近仲良くなった変態の「曽井 鮎美(そい あゆみ)」。
「郁ちゃん、相変わらず面白いね!」
そう答えたのは、また最近仲のいいガリ勉「駒津 扶実(こまつ ふみ)」
「面白いのかなぁ・・・?
自分じゃ分かんないや(笑)」
「ほんと、よく笑うし」
「癖なんです、癖」
言い合ううちに、チャイムが鳴った。
・・・そういえば、鮎美、なんか用があったんじゃなかったっけ?
ちらりと鮎美を見てみるがそんな様子はない。
気のせいかっ!
と、軽く流した。
でも、この一言からがすべての始まりだった・・・