空に響け~僕達の生きた時~
-おき…さい-
おき?さい?
誰?
この声…どこかで…
僕の夢はそこで覚めた。
目を開けてみると、
父親と母親は居なかった。
それもそうだ…
もう夜中だ。
父親だって
いつまでも会社を休んでいられない。
今から忙しくなる時期だ。
僕がこんな病気にかかってなければ…
そんなことを考えていると、
病室のドアが開いた。
どうせ看護士だろうと思っていた。
だけど、そこに居る人は違った。
看護士ではなく、
16、7の女の子だった。
パジャマ姿で、
しかも点滴のあれを持っている。
そのことから考えると、
病院に入院していることが分かった。
「あ…、ごめんなさい。
病室間違えたみたい。」
と言って、
静かに扉を閉めた。
??
誰だろう?隣の病室の人かな?
まぁいい…今は眠ろう…
こんな夜中に起きていても何もない。
しかも病院だ。
別に行くとこも無いのだから
どうしようもないだろうと考え、
また眠りに堕ちていった。