空に響け~僕達の生きた時~
僕は、あの日から2日後に

退院した。

僕は…

あの日から同じ夢を

繰り返し見るようになった。

―話して…

君の見てきた世界を


聞かせて

君の生きてる世界を―

ここまでは僕の夢。

-ここは…

何も無い白い世界。

あるのは床?

そして、

どこからか湧き出てる

水…

私は…いや、私達は

お互いの姿を目の前に

床?に寝そべっている。

うずくまるように…

そして、何かを訴えるように…

その水に触れ、

すくい、腕を上げ、

手のひらから水をこぼす。

それを繰り返す私達…

-何がしたいの?-

分からない…

-何を求めているの?-

それも分からない…

-あなたの願いは私の願い-

-聞いて…私の声を…-

そう聞こえた…。

そこに見えるのは…

彼女…雪さんだ…

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