優しい嘘−最低な男を愛して−【下】
首に伸びてくると思った大雅の手はあたしの肩に置いて、顔はあたしの胸に押し当ててくる。




………………大雅?





「……どこにも行くな。俺以外のもんになるな」





大雅って、こんなに弱々しかったっけ?


いつもはもっと乱暴な言い方をするのに…。



あたしは大雅の頭を撫でるように髪をクシャクシャとした。






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