優しい嘘−最低な男を愛して−【下】
目を覚ました雪穂に家に帰りたいと言われて胸が痛んだ。



別れてやるって思ったのにな。



目を覚ましたら俺を許してくれねぇかななんて期待しちまってたか。



そんな都合のいい話なんてねぇのにな。






「……俺ももうお前なんかいらねぇ。こんな世話のやけるやつだとは思わなかった。どうせハワイに行くんだしな。別れた方がお互い気楽だろ」






思ってもいねぇ事を口にして雪穂を手放した。






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