空の贈り物
チャイムがなり、お互いに教室に戻った。

俺の頭の中はさっきまでの舞の笑顔しか浮かばない。

「ぉ…ぃ…おい!大輝!」

「!!…櫂斗か…」

「さっきからボーッとして、大丈夫か?」

こいつは俺の幼馴染み。

“中島櫂斗”

櫂斗とは3歳からずっと一緒にいる。

「なんか悩みとかか!?」

こいつにはお見通しだな。

いや…

ただ単に感がよく当たるだけだな。

でも、櫂斗は可愛い奴ならお構い無しに狙う奴だから今は言えねぇな。

いや… 逆に言った方がいいのか?

って…

別に好きでもないのに、何やってんだ?

「またボーッとして…」

「あ…わりぃ…大丈夫だ!」

「本当かよ!」

笑いながら疑うのが、櫂斗の癖。

でも真剣な話はしっかり聞いてくれるいい奴だ。

俺は舞の話を櫂斗に話した。
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