空の贈り物
~舞side~

うーん…

大輝先輩かぁ…

明るくて優しい人だったなぁ…。

「顔がにやけてる。」

「え!?」

私にそういってきたのは…

“早川 綾”

私とは正反対のしっかり者でハッキリした性格だ。

私が落ち込んだ時もいつも励ましてくれる。

頼りになるお姉さん的存在。

「にやけてなんか、いないよ!」

「んじゃぁ、いい事あったの?」

こうやって追い詰めてくる作戦にはいつも勝てない。

「ずるい…負けたよ…」

そう観念して、いつも何でも話してしまう。

「なるほどねぇ…やっと舞にも春が来たか!」

いや…

季節も春だけどね。

「別に好きなんて言ってないじゃん!」

「そんなの好きに決まってるじゃない!舞は恋愛なんて全くの未経験なんだから!」

確かに…。

私は今まで恋した事がなかった。

だから、恋愛の気持ちなんて知らない。

逆に恋愛をたくさんしてる子が羨ましかった。

この不思議な感じが恋する気持ちなのかな?

「ぅーん…よくわからないや…」

「まぁ、何回も会ってるうちにわかってくるよ!」

何回も会えるのかな…

今日の放課後、また屋上に行ってみよう。
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