空の贈り物
「はぁ…やっと終わったぁ…」

HRが終わり屋上にきた。

誰もいる気配がない。

やっぱりきていないのかな?

周りを見渡してもいない。

期待がはずれた。

「誰探してんの?」

!!

急に後ろから声をかけられびっくりする。

もちろんその相手は大輝先輩だった。

「大輝先輩…脅かさないでください…」

「わりぃ…」

少し苦笑いをしながら言う。

でも、嬉しかった。

同じことを考えていたんじゃないかと思ってしまう。

「お前、部活見学しないわけ?」

「え…?」

「部活楽しいぜ!俺が案内してやるから見学一緒にしようぜ。」

もちろん答えはYesなんだけど…

1つ疑問があった。

「先輩は部活ないんですか?」

「ん?あるよ。サッカー部!」

サッカー部か…

確かにそんな雰囲気はあるな。

「じゃぁ、案内しないで部活行ったほうが…」

「大丈夫だって!先輩ならわかってくれるよ。」

先輩優しいのかな?

それとも仲がいいとか?

でも、どこでどの部活やってるかわかってないし丁度いいかもしれない。

「それじゃぁ、よろしくお願いします。」

軽くお辞儀をしながら、私は言った。

「おう!まかせろ!」

自信満々に言う大輝先輩。

いつもあの明るい笑顔が太陽と重なってまぶしく見える。
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