寂しがりんぼ!!
私がものすごい声で叫んでしまったから、周りの視線を集めてしまった。


「あれ?滝下が神山に話しかけてる?」

「あの二人って仲良かったっけ?」

「てか今、一緒に帰るとかなんとか言ってなかった?」


ざわざわと皆が騒ぎ出す。

すると滝下が顔を真っ赤にして教室を飛び出して行ってしまった。



「あっ…!」

滝下行っちゃった。一緒に帰るとかってのは別にもういいのかな…。


「こら葉月!早く追いかけて!」


めぐが私にカバンを押し付けてくる。


「ちょっなん…」

「私も追いかけたほうがいいと思うな。」


玲奈まで!亜美の方を見ると亜美も頷いている。


「一応彼女になってんだから追いかけてあげなよ。」


あっ…。



そっか私彼女なんだった。


彼女なら…追いかけるべきだよね。



「わかった、また明日ね。」



そう言って私は教室を飛び出した。







「大丈夫かなぁ葉月。追いつけたかな?」


「亜美心配しすぎだって。葉月なら大丈夫だよ。」

玲奈が亜美の背中を軽く叩く。


「それより葉月が彼女になっちゃうなんて…。面白いじゃん?」

「めぐ〜何が面白いのさ、葉月可哀想じゃん。」


「可哀想?」

「だって好きでもないやつに告って、オッケーされちゃったんだよ?」


玲奈が眉を寄せて言う。




< 66 / 79 >

この作品をシェア

pagetop