ヲタクな彼と秘密のゲーム
……ていうか、
それなら……
『「私が居るじゃん」』
――がっ!?
見事にりさちゃんの声とハモってしまったではないか!
「ああ、そうだな~」
画面を見ながら言葉に応える琉生。
まさかキャラクターに取られてしまうとは…。
「…っこのやろ!」
「痛ッ!」
乙女の気持ちを誑かした罰よ!
正義の鉄拳なのだ!
「…??…―あ、そうだ、ゆう」
「何ですか」
未だに横腹をさすっている琉生。
ちょっと強く突きすぎたかもしれません。
「新しいゲーム買ったんだ」
そう言ってベッドに近寄り、ガサゴソと漁った後に手に掲げたのは、ツインテールの女の子が載っているゲームのパッケージ。
タイトルは、……えーと、
『きらめけ☆桃色学園』?
「…前々から気になってたんだけどさ、琉生はそーゆうの直接買いに行ってんの?」
「は?何言ってんの?通販に決まってんじゃん。恥ずかしい」
あ、一応自覚はあったんだ…。