ヲタクな彼と秘密のゲーム



「なぁ、何でさっきはボーっとしてたんだ?」

「ん?ああ、それは…」


紗耶香ちゃんの事が気になったため。


…とか言ったら、絶対その話題になるんだろうなぁ。


「生命の誕生と滅びへと向かうこの星の在り方について考えてた」

「深っ!!」


「…てか、何で琉生は移動教室に私誘ったの?いつもだったら友達と一緒じゃん」

「え?…おまっ、それはもちろん現実版紗耶香ちゃんについて語るためだろ!?」

ああ、結局この話題に辿り着くわけね。

目に生気が満ち溢れているのがムカつく。

なんやねん、こいつ。

なんやねん。


「だって見たか?ツインテールにドジっこは混ぜるな危険だと思ってた俺だが、今日を持ってそれは"有り"だという事実に塗り替えられたんだ!

どうしてくれる?
俺をここまで萌…燃えさせてくれてどう責任を取ってくれるというのかね彼女は。

あ、そうだ。確かゲームでは紗耶香ちゃんとの出逢いをきっかけに地球外生命体との激しい抗争へと運命が導かれて行ってたから俺も今から武器とか揃えなきゃ…

って、うそうそ☆
いくら俺でもそこまで頭いってねぇって!はは!」


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