【実話】忘れられない


「ゆっくりしたいな…。でも、そろそろ帰るわ。またメールするから。」



「うん。わかった。」



最後にキスをしてあたしは車を降りた。



「よいお年を。」



「理穂ちゃんもね。よいお年を。」



カズくんは軽くクラクションをならして、帰っていった。



―来年も過ごせますように。―



あたしは走り去るカズくんの車を見ながら、そう思った。



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