私の最悪の幼馴染。
「例え君が、彩子ちゃんの幼馴染でも、
彩子ちゃんを卑しめるのであれば、僕が許しません」


・・・はぁ?


私は耳を疑った。


古田君は、演劇の練習でもしているのだろうか。


隼人も私と同じように、目を丸くして、古田君を見ていた。


「彩子ちゃん」


突然、古田君が私の方を向き直る。


「僕はいつでも、君の味方ですから」
「・・・は、はぁ・・・」


にこ、と甘く笑う彼の笑顔は、私ですらときめきそうになる。


「・・・チッ」


隼人は舌打ちをして、どんどん先へ歩いて行ってしまった。


「ちょ、隼人」
「置いてかれてしまったね」


そういう古田君は嬉しそうな顔をして、私の隣に立つ。


「さ、早く学校へ行こう」
「う、うん」


何だか今起きたことが、イマイチ飲み込めなくて、私は頭の中で整理をしながら、


学校への道を急いだ。
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