Black chocolate
タタタッ
新しい制服に身を包み、全力で走ってる私は、なんて滑稽なんだろう...。
くそぅ!こんな事になったのも和沙のせいだ!
なんて考えながら、電車に乗り込む。
ガタンゴトン―
遅刻しそうな時間の為か、通勤ラッシュは過ぎていてあんまり人は乗っていない。
乗っている人は、だいたいがカラフルな髪色をした高校生だ。
『うはー...。殆どが同じ高校の人だ...関わらないようにしよっと。』
――峡凛高校前。峡凛高校前です。―――
プシュー・・・―
『急がないと間に合わないしィィィ!』
和沙帰ったら覚えとけぇぇぇ!なんて思いながら、私は全力疾走する。
後々、
思えば、この時から既に平穏な日常は崩れ始めていたのだ、と後悔することになろうとは知る由もなく...
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