かけがえのないもの
突然の訪問
それはようやく涼しくなり始めた10月のある日

「ただいまー」

西崎隼人は、けだるそうにドアを開けた。

大学に入り一人暮らしを始めて2年、

大学生活や新たに始めたレストランのアルバイトにも慣れ、友達もたくさんできた。

この日、隼人は友達数人と、大学の後期の時間割を組むために夜7時過ぎまで大学に残り、帰宅した。

大学から隼人の住むアパートまで歩いて15分

帰宅した時には7時半近くになっていた。
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