かけがえのないもの
「タクシーが落っこちて、私の体が崖に落っこちた時、私の意識も、どっかに飛んじゃったんだ…
それでね?目を開けたら…天国にいたの。」

「天国…」

何とか気持ちを落ち着かせた隼人は、真っすぐ瑠奈を見つめて話しを聞いた。

「びっくりだよね?…私も何でこんなとこにいるんだろうって…すごく焦った。
でもね…天国って、すごくいい所だよ。お花畑がずーっと広がってて。」

こんな時でも、瑠奈の笑顔は純粋で明るかった。
< 108 / 151 >

この作品をシェア

pagetop