かけがえのないもの
「瑠奈…」

瑠奈はそんな隼人を見ると可笑しそうに笑い、両手で隼人の頬に触れた。

「もうー!そんな顔しないの!…これからだって、ずっと側にいるんだから…」

「え…?」

隼人は目を見開いた。

「言ったじゃん。私の恩返しはまだ終わってないって。
お兄ちゃん、小さい頃からずっと私に愛情注いでくれた。守ってくれた。
だから今度は…
私が、お兄ちゃんのこと、守る番だよ。」

「俺を…守る?」

「うん!…私の自慢のお兄ちゃんが、これからも元気で、大活躍できるように!」

隼人の腕の中で、瑠奈は輝いているように見えた。
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