かけがえのないもの
「ごめん…父さん、母さん…しばらく、瑠奈と、二人きりにしてほしいんだ…最後の挨拶がしたい…」

「分かった…瑠奈もきっと喜ぶだろう。…な?母さん…」

「そうね…隼人、心を込めて、ありがとうって言うのよ…」

「うん…父さん、母さん、瑠奈をこの世に送り出してくれて、ありがとう…」
父と母は、瑠奈の部屋を出た。

隼人は瑠奈に近づいていき、その顔をじっと見つめた。
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