かけがえのないもの
「んー!すごく美味しい!さすがお兄ちゃん!」

胸が痛くなるほど純粋な喜びの表情でオムライスを食べる瑠奈を見ていると、隼人も幸せな気分になった。

「瑠奈ほんとに美味しそうに食べるよね。作りがいあるよ。」

「だってホントにすごく美味しいんだもん!ほら、お兄ちゃんも食べなよ!」
「うん…確かに。なかなか上出来。」

兄妹は目を見合って笑った。

それでも隼人は心からは笑えなかった。
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