かけがえのないもの
「お兄ちゃんが頑張って、手作りしてくれたネックレスなのに…もっと皆に自慢しても良かったのに…」

瑠奈はとうとう手で顔を覆ってしまった。

隼人の胸にも同時に激しく込み上げるものがあった。

「瑠奈…もう泣かないで…」

隼人は瑠奈をきつく抱きしめていた。

瑠奈の純粋な感情がたまらなく愛おしかった。

「うぅ…お兄ちゃん…」

隼人の腕の中で啜り泣く瑠奈の頭を優しくなでながら、隼人は口を開いた。

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