かけがえのないもの
「瑠奈にネックレスあげたこと…忘れかけてたから。」

隼人は淋しげに微笑んだ。

瑠奈にとってかけがえのない思い出となったネックレス

なのに…隼人は忘れかけていた。

新しい環境で

忙しなく過ぎる日常の中に

昔の大切な

幸せな記憶さえも

埋もれかけていた。


今日瑠奈が来てくれなければ

いつか本当に忘れていたかもしれない。

隼人は瑠奈に感謝せずにいられなかった。

そして

申し訳ない気持ちがとても大きかった。
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