かけがえのないもの
小さい頃、やはり家族全員が隼人の誕生日を祝福していた。

その時瑠奈が初めて隼人に贈ったプレゼント、それは…

「あ、これ、俺じゃん!」

「うん!お兄ちゃん!」

いかにも幼い子供らしく、クレヨンで独特の色彩で描かれた隼人の似顔絵。

「なかなか似てるじゃないか。良かったな、隼人。」
「ほんと!やっぱり瑠奈はお兄ちゃんのことよく見てるわね。」

父も母も、瑠奈の描いた似顔絵を賞賛していた。
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