かけがえのないもの
「このネックレスは、お兄ちゃんにあの時のこと思い出してもらえたらって思って持ってきたの。」

瑠奈はそう言うと、隼人の手を優しく握った。

「そしてこのオルゴールと指輪は、ちっぽけなプレゼントしか贈れなかった私の、精一杯の背伸びしたプレゼント。あの時の…恩返しだよ。」

恩返し

瑠奈は、恩返しが出来る子なんだ…

隼人はとても誇らしく思った。

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