かけがえのないもの
隼人の心は、ズキズキと痛んだ。

瑠奈は、大切な、かけがえのない存在。

それは、今までも、そしてこれからも、変わることはない。

だが…あまりに長く側にいたから、

あまりに近くにいたから、

やがてそれが

当たり前のように思えていたのかも知れない。

でも瑠奈は

隼人の存在を常に特別なものとして認識し

隼人を慕い、甘えてくれていた。

だからこそ、

隼人が側にいなくなると分かった時は

溢れる寂しさを堪え切れずに

泣いてしまったのだ
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