大切なもの…〜cherry tree〜
 


「いっぱい写真撮って、思い出残そな」


『うん』


部屋が綺麗になり、
達也君の部屋へ行った。


ーコンコン


ドアが開き、
達也君が出てきた。


「優子今日泊まるみたいやで」


部屋の中の優子は、
ベットの上で
真奈に背を向けて横になっていた。


『わかった』


真奈はその一言だけを
残し、ケントと家を出た。


帰りはケントの車で戻る。


『車持ってたんや』


「おう!」


真奈は思った。


優子はもう帰らないと。


何が原因かなんてわからない。


でも、
優子が帰らないと決めたなら…


真奈はもう何も言わない。


前に進む事だけを考える。
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