大切なもの…〜cherry tree〜
新たな一歩
真奈は泣き疲れて、
ケントの胸で眠ってしまった。
今日は夢を見なかった。
真奈は体が痛くて目を覚ますと、
目の前にケントの腕があり、
真奈の体には布団がかけられていた。
『あのまま寝てもたんや…』
ケントは、
真奈を抱きしめたまま眠ってる。
ポケットから携帯を出し、
画面を見た。
優子からの連絡なし。
時計を見ると
朝の6時50分。
『6時50分!?』
真奈は、慌ててケントを起こした。
『ケント!!』
「…なに?」
『7時前やで!!』
ケントの目は大きく開いた。