大切なもの…〜cherry tree〜
「真奈に似合う呼び名や」
「ですよね?」
ケントと剛君の笑い声を聞いて
達也君が部屋から出てきた。
「なになに?」
「剛が真奈の事姐御やって」
ケントが笑いながら達也君に言うと
「真奈によう似合うやん」
達也君まで笑いだし、真奈は1人すねた。
「姐御すねとん?」
達也君がからかって言うので
真奈は黙って睨んだ。
「荷物運び終わったし帰ろか」
少し笑ってケントが言った。
真奈は上着を羽織って玄関に向かい、
ブーツを履いた。
「姐御!いつでも遊びに来いよ!!」
キッチンから達也君が叫んだ。