大切なもの…〜cherry tree〜
 


『達也君のアホ!!』


と言い返した。


それでも笑い続けるので
家を出た。


ケントも家を出て、
真奈の横を歩いた。


「いつまですねとん?」


『すねてません』


真奈は上着のポケットに手を入れた。


左右のポケットに何かが入ってる。


右のポケットには小さな飴が2つ。


左のポケットにはケントからの手紙。


飴と手紙をポケットに戻し
ケントの手を握った。


「どないしたん?」


真奈は黙ってケントの腕にしがみついた。


「真奈?」


『もう1人にせんといて』


真奈が言うと
ケントは真奈を抱きしめ、


「ずっと横におるよ」


と言った。


真奈とケントは
駐車場の真ん中で抱き合ってキスをした。
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