大切なもの…〜cherry tree〜
 

達也君は笑いをこらえながら剛君と神社の中へ入って行った。


「俺らも行こ!!…姐御」


『ケント!!』


先に行くケントの背中を
追いかけ、
達也君達と並んで歩いた。


去年よりも人が多く、
お参りする人の列が
神社の外までつづいていた。


「ジャンケンして負けた二人が並ぶ!」


「順番が来るまで結構時間かかるで」


達也君の問いに
ケントが答えると


「15分後に交代したらいいやん」


と達也君が答えた。


皆納得して、
ジャンケンを始めた。


勝ったのは、
真奈と剛君。


真奈はケントと一緒にいたかったと心の中で呟き、
ケントを残して
剛君と歩き出した。
< 272 / 405 >

この作品をシェア

pagetop