大切なもの…〜cherry tree〜
「こら!!この悪ガキ!!」
リビングで喚くケントの声を聞き、
真奈は笑って制服の前に立った。
そして心の中で、
【もう少し気楽に考えてみよう。
卒業式が無事に終わり、それから考えたらいい。
焦って失敗するより、ゆっくり考えて
自分が今出来る事を見つけよう。
出来る事は、全くないわけじゃない。
きっと何か一つでもあるはず。
スタートが出遅れても、
自分らしく今を生きれば視野が広がって
また新しい何かが見つかるかもしれない。
】
と今の考えを言った。
諦めなければ、
きっと何かいい事が
待ってるような気がした。