大切なもの…〜cherry tree〜
 


日曜日。


この日も、
達也君が家に遊びに来ていた。


「真奈は?」


達也君は、
リビングのソファに座ってまわりを見渡している。


ーガチャ


真奈が、
達也君の声を聞いてトイレから出ると、
2人は、
真奈の顔を見るなり、目を大きく開いていた。


「大丈夫か?」


いつも笑ってる達也君の顔は、心配そうな顔をしている。


『だい゛じょうぶ』


倒れ込むようにソファに座り、そのままダウン。


ケントは、
真奈の背中を摩りながら


「ええかげん、病院行こうよ」


心配そうに言っていると思っても、
少し呆れたようにも聞こえる。
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