大切なもの…〜cherry tree〜
 


「…ブランド物?」


山積みになった鞄やアクセや時計。


『売ればお金になるやろ?』


真奈は、1人リビングに戻った。


別に売らなくても、
手持ちで何とかなる。


「名義と保証人はこっちで何とかしよ」


真奈は強い視線を感じ、
振り返ると
優子が真奈をじっと見ていた。


『来たかったらついて来たらいい』


真奈が言うと、優子は笑顔になった。


「お母さんにはこの事黙って、春にこの家を出るって報告しとく」


『ありがとう』


2人は帰って行き、
真奈は引越しまで物を多く増やす事にした。


ある日、
優子も真奈を真似て
物を貰って来るようになった。
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