大切なもの…〜cherry tree〜
 


真奈はタオルを肩にのせ、砂浜に座った。


缶ビールを開けて、
一口飲むと冷えかけた体に
冷たいビールが体の体温を奪う。


ケントは真奈の隣に座り、


「15歳おめでとう」


と言うので真奈も


『ありがとう』


と言った。


真奈とケントは缶を合わせて乾杯をした。


静かな砂浜に波の音が響く。


「話なんやけど…」


『…うん。』


真奈の誕生日の日が来た。


「俺の側におってほしい」


『それは前に断ったやん』

確かに前メールで断っている。

真奈は
自分が思っている事、
考えている事を話す事にした。


ケントに諦めてもらう為に。
< 81 / 405 >

この作品をシェア

pagetop