大切なもの…〜cherry tree〜
真奈はタオルを肩にのせ、砂浜に座った。
缶ビールを開けて、
一口飲むと冷えかけた体に
冷たいビールが体の体温を奪う。
ケントは真奈の隣に座り、
「15歳おめでとう」
と言うので真奈も
『ありがとう』
と言った。
真奈とケントは缶を合わせて乾杯をした。
静かな砂浜に波の音が響く。
「話なんやけど…」
『…うん。』
真奈の誕生日の日が来た。
「俺の側におってほしい」
『それは前に断ったやん』
確かに前メールで断っている。
真奈は
自分が思っている事、
考えている事を話す事にした。
ケントに諦めてもらう為に。