大切なもの…〜cherry tree〜
桜並木の秘密
「真奈花好き?」
『真奈は桜が好き』
真奈は目の前の1本の木を見た。
「もう桜散っとるな」
『これ桜の木やねん』
真奈は前の木を指さした。
そして真奈は立ち上がった。
『ケント!ちょっと歩く元気ある?』
「あるけど?」
真奈はケントの手を握り歩き出した。
「どこに行くん?」
『真奈の大好きな場所!!』
ケントと並び、
手を繋いで歩いた。
歩いている時、
いろんな話をした。
学校の話。
引越の話。
ケントは真奈の髪の毛を触りながら、
「もうちょっと落ち着いた色にして」
真奈は黙って頷いた。