†声優アイドルの男子高校生†【美奈子編】
落ち着いていて、きれいな人・・・・・・。



本を選んでるフリをしながら、わたしは彼女が何を言ってくるのか待つ。



長いつややかな髪・・・・・・。



わたしも伸ばした方がいいのかな?



髪、茶色なんて染めるんじゃなかった。

この人みたいに、黒髪が似合うような。

ねぇ、翔ちゃん・・・・・・。

こういう人。


好き?



彼女は手にしていた。

紙袋から、ピンクのナイロンで包装されたものを取り出す。

赤いリボンで、結い口が結ばれていて・・・・・・。


一目で、わかる。


チョコ・・・・・・



「これ、受け取ってもらえるかしら?」


上目遣いで、翔ちゃんを見上げながら彼女が言った。



どうして、なんでよ?





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