秘密のkiss

「あー!部長、告白ですかぁ~?」

何も答えられずに困っていると、部活内で一番明るい岸田さんが声をかけてきた。



「ち、違う。俺はただ純粋に桜木を褒めているだけで!やましい気持ちなんて!それに、桜木には、久野がいるだろ」


赤くしたまま、必死に抵抗する部長。やっぱり部長も、私と柊の関係に誤解してる。


「そうだけど…。さらちゃん、気をつけてね!さらちゃんは美人で人気者なんだから」

そう言って、岸田さんに、ぎゅっと抱きしめられた。


人気……友達一人いない私のどこが人気があるのだろう。




結局真剣に取り組めたのは、皆が帰った後からだった。

柊を待つ私は、皆と別れ、一人絵を続けた。



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