アクセル。
「奈々子…私はもう、駄目かもしれない…;;」


電話の向こうの奈々子に弱音を吐く。



奈々子には度々電話で報告していた。



いいことも、そして悪いことも。




『んー;;ホントに忙しいだけかもよ?まぁ、メールの返事そっけないのに、自分から何回もメールするのって気が引けるよね;;』


「そうなんだよ…。
でね、お母さんがまた見かけたんだよ…;;篤美さんとあっくんの2ショット;;もー撃沈。」


『でたっ!!魔性の女!!強敵だよねー。葵どんまいっ!!(笑)』


「ちょっと面白がってるでしょ?;;人の気も知らないで…;;」


『あはは。ごめん。でもね、感心してるんだよ?あの奥手だった葵がこんなに悩んで頑張ってるなんて。』


「奈々子…。」


『忙しいのか聞いちゃえば?理由あるかもだしさ。あっくんが葵のこと嫌いになったとも思えないし。』


「…うん。聞いてみる。」


『そうしな。
…そうだよ。こんなもんだって。最初から上手くいっちゃったら、私はどうなわけ?葵より前々から努力してるっての!!

ねーそれより聞いてよ葵ー!!』



奈々子は最後に、応援してくれてんのか、それともしてくれてないのか、そう言って、

いつものように自分の恋バナへと話を変えた。



やれやれ。





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