アクセル。
あっくんが迎えに来るまでの間、何もすることがなかった。


それだから、紅白を観るのだけれど、

大してお気に入りの歌手もいないし、

初出場って持て囃(ハヤ)されていたのは、見たことも聞いたこともない歌手だった。


まあ、興味のある大人気歌手が出場したところで、今日の私の気を引くことなんてできなかっただろうけど。



お父さんはもう一つのテレビでプロレスだかボクシングだかを観ていた。



お母さんはまだ掃除機をかけている。



明日の午後は親戚が来るというのに。

ギリギリなのはいつものことだった。




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