ライフ オア デスティニー
「ああっ、何故だ。こんなにも信じられない気持ちは初めてだ」
「天界で生け花を誤って折ってしまった時もうまく直せたし」
「うぐおおお……図画工作の腕前と生け花の失敗はなにか関係あるのかっ」
「あ、あと校長先生の部屋にあった剥製、脚の位置、ずれてたから外して付け直してあげたこともあるわ、一応第一発見者として」
見逃すわけにはいかないしね、とさりげなく優等生ぶりっこしてしまうエヴだったが、幼等部を卒業してからはスキップをし、十四歳で大学を出てしまった。同時に初めての十二歳以上の試合で初優勝してからはほとんど出ずっぱりだ。
あらゆる意味で常識外れなので、先にエラルドが言ったとおり、友人は少ない。
だがそれがどうしたというのだ。彼女はここまで来た。間に合わせになるならにかわでもなんでも構わないではないか。それに彼女がしているのは助命行為だ。