ライフ オア デスティニー
 相手が飲むのを止めないので自分も、と意地を張る。周囲の大人たちも、止めるどころか、祭りの余興と楽しんでいた……毎年。

 二人の飲み比べ根性はそこに起因している。

 路面を蹴って二人は夜風に吹かれるまま、公園にきていた。その門をちょうど通り過ぎてから、



「あんったはいっぺん、殺されろ!」



 彼女は幼なじみの頭をどつきまわす。



「死ぬか死なないかの瀬戸際に、よ? 本当の事を言わないひとがいる? いないわよ……」
 



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