JEWEL BIRD【 side track line 】
濡れたままの服に、心地悪そうな仕草をして立った少年は、振ら付きながらに走り出す。
はっ と茫然としていたのだと自ら気付いたシャーリィ・ウッドソンは、既に遠く離れた少年の背中へ向けて、声を上げた。
「 お金、大丈夫なの? 」
少年は、噴水の段差に座ったままのシャーリィへと振り返り、三つもの財布を体の何処からからか取り出して、摘んで(ツマンデ)見せる。
満面の笑顔で堂々と戦果を誇る少年に、微笑みを返す彼女は、一際(ヒトキワ)大きな声で聞いた。
「 君の名前は? 」
しばし目をつぶり、悩んだ金髪の少年は、言葉を選ぶ訳でもなく "はっきり"と名前を口にする。
「 ロキ! 」
少年は人差し指で、自身の胸を指し示す。
はっ と茫然としていたのだと自ら気付いたシャーリィ・ウッドソンは、既に遠く離れた少年の背中へ向けて、声を上げた。
「 お金、大丈夫なの? 」
少年は、噴水の段差に座ったままのシャーリィへと振り返り、三つもの財布を体の何処からからか取り出して、摘んで(ツマンデ)見せる。
満面の笑顔で堂々と戦果を誇る少年に、微笑みを返す彼女は、一際(ヒトキワ)大きな声で聞いた。
「 君の名前は? 」
しばし目をつぶり、悩んだ金髪の少年は、言葉を選ぶ訳でもなく "はっきり"と名前を口にする。
「 ロキ! 」
少年は人差し指で、自身の胸を指し示す。