才能に目覚めた少年
伊藤は皆に言って帰った。






皆は伊藤の背中を見ていた。






僕はハヤシライスを見ていた。


「困ったな」


山本がスペシャルステーキセットを食べようとしていた。


僕はスプーンを手にした。


ハヤシライスいただきます…。






「ねえ、ミコトはどう思う。
無能力者だし、シンボルとか言われて…」




スプーンが止まった。


もう少しで食べれるのに…。


朝から何も食べてないんだよ…。



「そういわれても…」


僕はハヤシライスを見た。


「そう深く考えないでください」


ナナミが僕の様子を気にしてか、話しかけた。




「楽しそうだし行ってみましょうよ」


「ね、ミコト君」


「うん」










困った。



山本を見た。



助けを出した。



ステーキを食べていた。



静かだと思ったらステーキを食べていた。





「よし、それじゃあ今週の日曜日午後一時に駅前に集合ね」




辻本は嬉しそうだ。


「ほら、ミコト。早く食べないと冷めちゃうよ」


「そうだね」


僕はハヤシライスを食べた。






おいしい。











それから、僕らは学校のことなど話をして零時に帰宅した。
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