才能に目覚めた少年
6. 組織
組織名はC。


チェンジの頭文字をとった名前だ。


組織の活動は毎週日曜日に行われた。


これは皆のスケジュール調整のためだった。







活動内容は演説の邪魔とチラシ配り、仲間集めに署名運動だ。


『初めは簡単な活動』と言っていたが最初のサカイさんの演説から活動が活発的なものになっていた。





山本も大会が重なる日以外は出席し、辻本とナナミも毎回参加した。


僕たちは世界と戦う集団なのに活動を楽しんでいた。







そして、活動開始から三カ月が経った。




Cの名前は国では有名になった。



僕たちの名前や顔はメディアでは流れないものの組織だけが人々に認知されるようになった。




僕たちは『人としての価値を象徴するのが才能』の世界に反対を示す者の味方となった。





だが、逆に世界の敵ともなった。








僕は部屋でTVを見ていた。


ニュース番組だ。


今まではTVでニュースを見たこともないし、TVを見ようとも思わなかった。


今では世間の情報を入手するためには必要なものの一つになった。


僕は三カ月前よりも変わったと思った。








何に怯えているのだろう。






僕は…。





電話が鳴った。


僕は電話に出た。








ナナミからだった。
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