才能に目覚めた少年
8. 練習
日曜日になり、『C』の活動をした。


この日は会議だけだった。


『C』の真似をした集団をどうするべきなのかが議題に上がった。


集団を観察すると伊藤は言ったが活動が活発化してきていた。


このままでは、また組織名を『C』としているため、すべて僕たちに悪事をかぶせられる。


僕たちは行動しなければならない状況になった。






「以上が『C』を真似している集団の活動と俺達の関係だ」






伊藤が説明を終えた。


僕たちの意見を聞くために説明をしたのだろう。


「一つ聞いてもいい」


辻本が伊藤に言った。


「なんだ」


「私たちの組織はこれ以上仲間を増やさないの」




「それはまだ決めていない。
将来的には大きな集団になるだろう。
しかし、今は大きくする必要がない」




「そうなの。わかった」



辻本が終わると今度は山本が質問をした。



「その集団と接触してみるのはどうですか」


「それは危険だ。
どんな連中か知らないのに接触することは危険が伴われる」


「それじゃあ、俺一人で接触するのはどうかな」


「なんでだ」


「伊藤も知っている通り、俺の能力は『分身』だ。
何かあっても分身なら危険はない」


「いいや、それも考えたがお前の能力は分身であって本人と同じ姿になるものだ。
顔を知られてしまう」




「顔ならもう知られていると思うが…どうする、伊藤決めてくれ」







伊藤はしばらく考えてから許可を出した。


会議は終了した。






来週の日曜日までに山本が調査した内容を報告するらしい。


皆が帰宅の準備をしていた。


僕はナナミに話しかけた。






「ナナミ、ちょっと聞いてもいい」
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